僕とCOPENとの出会い。それは偶然でもあり運命的でもあった。
免許は持ってなかったが、自動車は大好きで、よくモータスポーツ観戦にも
足を運んでいた。雑誌で見る車、町中を走る車、すべて現実の物だけど
免許の無い僕にとっては、ただ眺めるだけの物だった。
この日もカーキチの友達に誘われて、眺めるだけのモーターショウに足を運んだ。
友達はまるで、すべて自分の車のごとく目を輝かせ、その素晴らしい車たちの
運転フィールを想像していた。彼は運転免許を持っているから、なんとなく
運転フィールが想像できるのであろう。でも僕にとってはやはり綺麗な立体物でしか
無かった。そんな中あるブースで衝撃的な立体物に遭遇した。
凄くコンパクトなのに躍動感のあるスタイル。スポーティなのに愛嬌のある
フロントマスク。僕はその車に釘付けになった。「あの車って発売されるの?」
思わず友達に質問を投げかけた。彼は「あんだけ完成度が高いんだから出るかもよ。」
次の瞬間、彼に宣言してしまった。「俺、免許取ってあの車買うワ。」
彼のあっけに取られた顔は忘れられないな。って言うか僕自身こんな気持ちになる
なんて、思ってもいなかった。そしてブースでパンフレットをもらい
家に帰ってから、毎日ボロボロになるまで眺め続けた。もう想像の中では何万キロも
旅をしていた。夜の都会をオープンにして走ったり。秋のワインディングを楽しんだり
突然の夕立に慌てて電動オープンの屋根を閉じたり。そしてやっと発売されるかも、
というインフォメーションが、、、。仕事の合間をぬっての教習所通いが始まった。
「とにかく発売に間に合わせなきゃ!」「絶対乗るんだ!」その思いだけで、、、。
生まれて初めて、運転する事を意識した車。諦めかけてた運転免許を取ろうと
決心させてくれた車。  それが「ダイハツ・コペン」。

初めて出逢って、しばらくしてからCOPENが軽自動車だと知った。